2005年04月23日

現代のサムライ、その名は高倉健。

『旅の途中で  高倉健 新潮社』 
 
健さんのエッセイ。装幀の綺麗な本です。
ニッポン放送「高倉健 旅の途中で・・・」5年間の放送から心に残るエピソードをもとに書き下ろされた一冊です。
 
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『あの人はお侍さんやと思う。
   すべてに命懸けで、いつも刃の上を歩いているような、
     そんなお人やと思う。』
           比叡山飯室谷不動堂 大阿闍梨 酒井雄哉 (帯より)
 
この本は男性に読んでもらいたい本である。 
 
健さんはゆっくり静かに語りだす。
『人生って捨てたもんじゃないな、生きるって悪くないな、
   そんな風に少しでも感じてくれたら、
     とっても嬉しいんですが・・・・・。』 (本文より)           
 
美しく生きるとはどういうことなのか・・・
ひたむきに生きるとはどういうことなのか・・・
 
この本には高倉健がつまっている。
 
忙しい日常を離れて静かに読んでもらいたい一冊である。
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旅の途中で
  
Posted by ikusanin at 14:27

2005年04月14日

隆慶一郎、宮崎駿の思想的交点

『無縁・公界・楽  網野善彦 平凡社』
 
私は二人のクリエイターをとてもリスペクトしています。
一人は、時代小説作家の隆慶一郎氏、いま一人は、映画監督の
宮崎駿氏です。
この二人の偉大な創造者には、思想上の共通点があります。
思想というよりは歴史観といったほうが適切かもしれません。
二人に影響を与えたのが、歴史学者・網野善彦氏です。
 
その網野善彦著「無縁・公界・楽」
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本書は一言で云って、難解である。当然小説のようにスラスラとは
読めない。一般的に学者の著した専門書は、私のような凡人には
そう易々とは読み解けないものだ。
網野善彦の本も例外ではない。「異形の王権」「日本の歴史を
よみ
おす」など数冊をなんとか読了したが、力作「日本中世の非農業民と
天皇」にいたっては途中で読むのをやめた。
しかし、本書は間違いなく歴史書の名著である。
 
隆慶一郎はある対談の中で次のように語っている。
『今までの日本の歴史というのは、水田稲作思考があって、定着民
の歴史のみが語られてきた。一方、多くの放浪する人々がいたわけ
ですが、彼らの歴史というのは全く書かれていない。彼らの視点から
歴史を見直すべきではないか、というのが網野さんの主張です。』
 
宮崎駿はインタビューの中で次のように語っている。
『歴史の表面とか、時代劇とかに出てこなかったものの中に、魅力の
ある集団が他にもいっぱいあった。』
『網野善彦さんの仕事とかでも、歴史で隠されていたヒダみたいな
ものが明らかになった。』
 
本書「無縁・公界・楽」の目次を少し見てみよう。
1 「エンガチョ」
2 江戸時代の縁切寺
・・・
全部で23章あるが、1章の「エンガチョ」、2章の「江戸時代の縁切寺」
隆ファン、宮崎ファンならこの2つを見てピンとくるだろう。
宮崎アニメ「千と千尋の神隠し」の中で、釜爺が千尋にエンガチョする
シーンがある。
また、隆作品の「駆込寺蔭始末」は江戸時代の縁切寺をモチーフに
している。
 
隆慶一郎と宮崎駿という二人の巨人に影響を与えた本書は、
二人のファンには是非一読してもらいたい一冊である。
但し、難しいのはご覚悟を...。
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無縁・公界・楽―日本中世の自由と平和
  
Posted by ikusanin at 13:10

2005年04月09日

柳生一族、凄絶なる剣の道

『柳生非情剣  隆慶一郎 講談社』
 
私は隆慶一郎作品に心惹かれます。
何故惹かれるのか理由は分かりません。
人を好きになるのに理由がないのと同じなのでしょう。
あえて云うならば、隆作品には”色気”がある。
その行間からにじみ出る”艶”がなんとも魅力的に感じるのかもしれない。
 
さて、隆慶一郎著「柳生非情剣」
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隆慶一郎は柳生一族に惚れている。
そのことは、本作品のあとがきで、『柳生一族に惹かれている』と
吐露していることからも明らかであるし、
なにより隆作品の多くに柳生一族が出てくることからもわかる。
時代小説デビュー作品「吉原御免状」では、主人公・松永誠一郎
の敵役として、柳生宗冬、十兵衛、
義仙などが登場する。「影武者徳川家康」では、柳生宗矩が二代将軍・秀忠の腹心
として
丹念に描かれている。他にも多くの作品に柳生は登場する。
そのいずれもが主人公に対しての敵役として描かれているが、本作品は、柳生一族の六人を主人公にした
六つの短編である。柳生といえばなんといっても十兵衛が有名、この短編集でも
「柳生の鬼」が十兵衛を
主人公として描かれている。この作品に登場する柳生の老人「アホの太平」と十兵衛の殺陣の場面が
たまらなくいい。十兵衛以外にも無名な柳生の人が主人公となっている。
中でも、「柳枝の剣」の主人公・友矩と将軍・家光との恋の描写
は秀逸。
友矩が男女について思う場面は、『これは作家・隆慶一郎の
女性観なんだろう』と頷かされる。面白い。
柳生一族の凄絶な生き様と哀しさを、この一冊が見事に描き
きっている。

                                       (4月8日読了)
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柳生非情剣
  
Posted by ikusanin at 12:55

2005年04月07日

新選組の子孫は語る

4月3日、新選組隊士・島田魁の直系のご子孫にインタビューしてきました。
「島田魁」といえば、副長・土方歳三と最後まで函館五稜郭で闘い抜いた筋金入りの強者!ご子孫の方はとてもきさくで終始笑顔でお話し下さいました。
このインタビューの模様は、HOMEの「SAMURAIYA」に、後日掲載予定です。
  
Posted by ikusanin at 10:01

2005年04月05日

「SAMURAIYA」開店

本日、侍Tシャツ・侍グッズショップ「SAMURAIYA」を開店しました。
「上杉謙信」「土方歳三」をテーマにした4商品からのスタートです。
5月以降次々に新商品を投入していきます。どうぞご期待下さい。
                  
Tシャツ1  
Posted by ikusanin at 09:48

2005年04月02日

開設のご挨拶

甚六です。
お初にお目にかかります。

本が好きで月15〜20冊ほど読みます。
ジャンルは、ビジネス、人文、時代小説などが中心です。
その中から時代小説のオススメを私なりに紹介していきます。
しかし、ビジネス書や人文などのオススメも書いてしまうと思いますが、
ご勘弁下さい。
本好きなので、良書に出合うとつい人にススメたくなってしまうんです。
書評は長々書くつもりはありません。第一、そんな文章力はないですし。
感動したら『感動した』、面白かったら『面白かった』、そんな感じでいき
ます。
他には時代劇や侍の話など、このブログは「サムライ」をメインテーマにしています。
 
先日ある若いクリエイターに『グローバルでボーダレスな時代だからこそ、
日本人としてのアイデンティティは大切にすべきですよね』と言われ、
『ムム...お若いの、なかなかやるの 』と感心させられました。
このブログはそんな日常の小さな出来事がきっかけでスタートしています。
                                                     
ちなみに「甚六」とは、本名ではなく実家の屋号です。
「風流記」は、一番好きな作家の隆慶一郎の代表作「一夢庵風流記」から
ちょいと拝借しました。

私、甚六の簡単な自己紹介は下記ページで。
 
  http://samuraiya.com/aboutus.htm
 
 
どうぞ末永くお付き合い下さい。
では、これにて失礼します。

  
Posted by ikusanin at 09:23